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INTERVIEW VOL.01 人気バイヤーが語る、
オシャレで実用的なシルクとの付き合い方

シルクを使ったアイテムの魅力を、より多くの人に知ってもらいたい。ルクシーはそんな思いのもと、大人の上質なライフスタイルに寄り添うブランドとして開発を続けています。現在、ルクシーは雑誌「Safari」の公式オンラインショップ「Safari Lounge」でも展開中です。幅広いファッションの見識を持つSafari Loungeのバイヤー・梅原孝介さんに、シルク製品のあれこれやルクシーの着用体験を聞いてみました。

Safari Lounge バイヤー

梅原孝介さん

1987年生まれ。大学卒業後、ニューヨークへ留学。帰国後、いくつかの仕事を経て、2013年にオープン6年目だったSafari Loungeのバイヤーに就任。現在はキャップ、デジタルマーケッターも務める。

Safari Lounge 
https://safarilounge.jp/

— 今回はありがとうございます。Safari Loungeでバイヤーを務める梅原さんなら、きっとシルクについておもしろいお話を聞かせてくださるだろうと楽しみにしていました。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

— Safari Loungeは好調と聞きますが、オンラインショップならではの御苦労もありそうですね。

私たちはオンライン販売なので、実店舗のように実際に見たり、試着したりしてもらえません。そのため、オンラインでは、デザイン性の高いものが見栄えがいいんですね。一方で無地のものは質感のよさを伝えるのが難しくて、そこがメディアの腕の見せどころでもあります。やはり画像だけでは伝えきれないよさもありますよね。そこで付加価値といいますか、ユーザーが目を留めてくれそうなデザインや素材、ノベルティといったフック(きっかけ)が必要になります。

— 私たちも、肌触りや着心地を表現するのに苦心しているので、よくわかります。そうしたなかでシルクの良さを伝えられたら。梅原さんご自身はこれまでにシルク製品に馴染みっておありでしたか?

僕は、もともとシルクが好きでして。これまでにもよく愛用していたアイテムのひとつに(アウター用)シルクパンツがあります。

— シルクパンツとは、また大人っぽいですね。どんな雰囲気のアイテムですか。

穿いていたのはシルクと聞いて、皆さんがイメージされる伸縮性がないシルク100%のサテン素材を使ったものでした。ルクシーでもボクサーパンツ、インナーTシャツ、アウターTシャツを着用してきました。すべて色は白。シルクのアウターTシャツを着用したのはルクシーが初めてでしたね。

— シルクは肌触りがよいのが特徴です。さらに成分が人の肌に近いため“肌に優しい”特性もあるってご存知でしたか?

保湿性は確かに感じました。ほかにもシルクにはいい点があって。僕は冬場、頻繁にニットを着用します。その際、下にコットンTシャツを着るとゴワつくんですよ。また、ニットはTシャツに毛玉が付くことが多い。黒いニットの下に白いTシャツを着ると特にそう。でも、シルクのインナーTシャツだとそれがないんです。

— シルクインナーは、肌触りとコットンTシャツよりも毛玉の付着しにくさ、両方に貢献するんですね。それは目からウロコです。

実はシルク関係の企業の展示会に行くことが多いので、一通り、シルクの特性については知っているんです。みなさん、製品の前にまずは素材の説明から始めてくださるので(笑)。アンダーウェアについては、以前、関係者の方が、防臭効果を確かめるために実験的に数日履き続けたと聞いたことがありまして。そこで、自分も汗をかくほど気温が高い日に2日間、シルクのアンダーウェアを履き続けてみました。

— それは気になる! 結果はいかがでしたか?

ニオイは気にならなかったですね。まだ続けられそうって思ったくらい(笑)。さらに夏も冬も使えるのはシルク素材の大きなメリットではないでしょうか。

— ルクシー関係者でもシルクの防臭効果を実感している人は多いんです。梅原さんも、その一人だったとは!

— 次に着こなしについてお聞かせください。先ほどもお話しにありましたが、一般にシルクは高級なサテン地のイメージが強い。でも実際には、それだけではないし、もっと着こなしに取り入れてほしいと思います。

いままでTシャツは一枚で着用していたけれど、いまは汗染みを避ける意味でも重ね着が流行りです。夏場、気温が高いときに自分でもルクシーのインナーTシャツをレイヤードしてみたら、薄くて着ぶくれもしないからとても良かった。スーツのときも、そうするといいのではないでしょうか。

— 実用面でもシルクインナーのレイヤードが有効というわけですね。

そうですね。最近はデザイン重視の洋服が多いんです。複雑なシルエットのものだと意外と着用感を気にしていなかったりします。僕が好きでよく着る古着も、素材がまだ開発途上の時代のもので、現代のように着用感がよくないんですよ。こうしたときにシルクのインナーを着ると着心地が保てるし、それが大人らしい着こなしなのかなと思います。たとえばニットの首元から少しシルクをのぞかせる感じが大人っぽいといいますか。大人の日常着としてシルクが混ざっているだけで、雰囲気が変わると思いますから、大人ならいつものコットンTシャツではなく、いい素材のものを着ていきましょうと提案したいですね。

— なるほど、着こなしの小技としてのシルクインナーを使うのですか。

— 着用されると読者目線で製品のいい点、悪い点が見えますよね。ルクシーの感想をズバリお聞きしたいです。

伸縮性に驚きました。シルクのサラリとした風合いや光沢の美しさはイメージできていたから、ストレスフリーでリラックスできたのが一番のよさかな。プリント柄があってその点を強調するというのが従来のシルクの見せ方でした。そこで、ルクシーで使われているようなシルク95%×ポリウレタン5%素材など、従来イメージされていたシルクとの違いを提案すれば、読者にも興味を持ってもらえると考えています。

— シルクそのものには伸縮性がないため、インナーには独自の特許素材「ダイナミーシルク(※)」を使用しています。こちらは伸縮性に優れているのが特徴なんです。※ダイナミーシルクはポリウレタンの芯糸を並行に走る複数のシルク糸で覆い、シルクの肌触りと伸縮性を両立した素材。(補足: インナーに使用しているダイナミーシルクが伸縮性に優れているのは、独自の糸製法によるものです。シルクの風合いや長所を損なわず、一般的なシルクアウターTシャツよりも伸縮性に優れた特許製法です。)

アンダーウェアは身体に合わせて動きが大きいので摩擦が多い。その分、デリケートなシルクは傷みやすいでは? そんなイメージを持っていました。仕事柄、歩き回ることが多いので、割と経年変化による使用感も出てくるはずなのに、まだその点は変化がありません。アンダーウェアの(ウエストの)バンドに入った幾何学的なデザインや、筆記体のブランドロゴはおもしろいですね。

— 確かにシルクは、本来デリケートな素材です。多くの方もそう思っていると思いますから、実用性をわかってもらえてうれしいです。反対に気になった点をお聞かせください。

一点、気になったのは透け感ですね。妻からは「お尻の谷間が見えている」と言われました(笑)。ただし、白はパンツにアタリが出ないので穿きやすい利点もあります。

— 鋭いご指摘、ありがとうございます(笑)。ルクシーのアウターTシャツも着用されていますよね。

一枚で着たり、冬場はカーディガンの下に着用したり。ふくらみのあるしっかりした素材ですから、つぶれて見えないのがいい点です。これから着用感が出ると、どんな塩梅に変化していくのかが気になりますね。シルクで味が出るなんて感覚は、あまり聞かないし、新鮮です。

— 読者のみなさんから、シルクについて、意見や質問は寄せられることはあるんでしょうか?

シルクに限らず、読者からは取り扱い方法を知りたいとの声が寄せられます。男性は品質表示がわからない方が意外と多いために、適切に洗わなくて縮んでしまったなんてこともあるようです。もう少し、取り扱いの知識が浸透すれば、今後、シルク製品の需要は高まるのではないでしょうか。

— 確かに。まだまだ、取り扱いに気を使う素材というイメージが強いのかな。

ルクシーの場合、私は30度までのお湯を使う洗濯機の「デリケート洗い」コースで洗っていますが、変化はないですね。割と耐えうる素材なのかなという実感です。シルクは特性や取り扱いについて情報が非常に多い素材なので、シルク製品の情報を解説したり、小冊子を作ったりしてもおもしろいかもしれませんね。
大人の日常着としてシルクが混ざっているだけで、雰囲気が変わると思いますから、大人ならいつものコットンTシャツではなく、いい素材のものを着ていきましょうと提案したいですね。

— いまルクシーのアイテムで注目しているものはありますか?

次はイージーパンツに挑戦しようと思っています。僕は、家でのリラックスタイムよりも屋外でアウターとして着用したい。出張が多いので飛行機の機内でも活躍するでしょうし、ほかにはスポーツシーンでも使えそう。チェスターフィールドなど、あえて硬い印象のコートに合わせるとか、スニーカーとのコーディネイトもよいのでは? ほかにはシャツをタックインして、カーディガンを羽織っても似合いそうですね。

ファッションの最先端の現場にいる梅原さんは、時代にフィットしたシルクの楽しみや付き合い方をいろいろとご存知でした。オシャレと実用性の視点から、普段は見過ごしがちなシルクの一面を見抜いていたのはさすが。これからもシルクを使った、新しいお洒落の提案を心待ちにしております。

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